2025.05.15
住環境
都庁前駅付近の住みやすさ

【都庁前駅(東京都新宿区)付近の住みやすさについて】
この駅は文字通り東京都庁舎の真下に位置し、都営大江戸線のハブ駅(環状部と光が丘方面への分岐点)となっています。
メリット (住みやすい点):
- 治安は最高レベル:
- 東京都庁のお膝元であり、周辺には高級ホテルや大企業の本社も多いため、警備体制は万全で、治安は都内でもトップクラスに良いと言えます。昼夜を問わず安心して歩ける環境です。
- 新宿中央公園に隣接:
- 駅を出てすぐ西側には広大な「新宿中央公園」が広がっています。高層ビル群の中にある貴重な緑地で、散策やジョギング、リフレッシュに最適です。
- 新宿エリア内では比較的静か:
- 平日の昼間は多くのオフィスワーカーで賑わいますが、新宿駅東口や南口のような商業的な喧騒は少なく、特に夜間や休日は人通りが減り、比較的静かな環境になります。
- 整然としたクリーンな環境:
- 再開発されたエリアであり、道路や歩道が広く、街並みが整然としています。清掃も行き届いている印象です。
- 都営大江戸線の利便性:
- 大江戸線の主要駅であり、六本木、麻布十番、飯田橋、上野御徒町、練馬方面などへ乗り換えなしでアクセスできます。地下通路で新宿駅や西新宿駅(丸ノ内線)へも繋がっています(ただし距離はあります)。
デメリット (住みにくい点・注意点):
- 駅の至近距離に住宅がほぼ皆無:
- 最大の問題点です。駅周辺は都庁、オフィスビル、大型ホテル、公園で占められており、一般の人が住むためのマンションやアパートは、駅のすぐ近くにはほとんど存在しません。住む場合は、西新宿五丁目方面や中野坂上方面など、さらに西へ離れたエリアになります。
- 日常的なスーパーマーケット・商店が極端に少ない:
- 住民が日常的に利用するようなスーパーマーケットは駅周辺には皆無に等しいです。コンビニはありますが、食料品や日用品の買い物には非常に不便です。
- 飲食店の選択肢が限定的(特に夜間・休日):
- オフィスビル内の飲食店やホテルのレストランが中心で、価格帯も高めな傾向があります。個人経営の多様な飲食店や、手頃な価格のお店は非常に少ないです。特に夜間や休日は営業しているお店が激減します。
- 無機質・ビジネス的な雰囲気:
- 高層ビルが立ち並び、行き交う人もビジネスパーソンや観光客が中心となるため、地域住民の生活感や温かみは感じられにくいです。「生活する街」というよりは「働く街」「訪れる街」という性格が非常に強いです。
- JR新宿駅などへの乗り換えは距離がある:
- JR新宿駅や他の私鉄・地下鉄路線へは、長い地下通路を歩く必要があります(徒歩10~15分程度)。乗り換えの利便性は、駅名から受ける印象ほど良くはありません。
- 周辺住宅地の家賃は高い:
- 都庁前駅のすぐ近くに住むことは困難ですが、徒歩圏内の西新宿エリアなどの住宅地も、新宿区アドレスの利便性の高い場所であるため、家賃相場は高額です。
まとめ:
結論から言うと、**都庁前駅の「すぐ近く」は、一般の人が「住む」ための場所としては、ほとんど適していません。**住宅や日常的な買い物施設、手頃な飲食店といった、生活に必要な基盤が極端に不足しています。
抜群の治安と新宿中央公園への近さは魅力的ですが、それは主に周辺のオフィスで働く人やホテル利用者にとってのメリットと言えます。もし「都庁前駅の近くに住む」ことを考えるのであれば、それは実質的に「西新宿の(駅から少し離れた)住宅エリアに住む」ことを意味し、そこでは高い家賃を払いながらも、駅周辺の利便性の低さをカバーするために他の場所へ買い物や食事に出る必要が生じます。
ここは「働く」「訪れる」ための場所であり、「暮らす」ための場所ではない、と考えるのが適切でしょう。